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夜行軍 
「夜行軍」というと軍の戦闘行動を連想しますが、芸術村あすなろの「夜行軍」は、お父さんと子供達が夕方から深夜にかけて野山を目的地まで共に歩きながら、お互いの絆を確認し合うことを目的に開催しています。第1回が平成2年に行われ、当初は毎年開催していましたが、平成15年から隔年開催しています。

■今までの主な開催地
  1. 高尾山口駅~高尾山~城山~相模湖畔
  2. 津久井浜駅~武山~大楠山~秋谷海岸
  3. 藤野駅~陣馬山~陣馬高原
  4. 秋川駅~五日市~秋川川畔
  5. 山北駅~大野山~丹沢湖畔
  6. 相模湖畔~石老山
  7. 夕日の滝~足柄峠
  8. 西湖畔~足和田山~紅葉台~青木ヶ原樹海ほか
夜行軍風景

夜行軍 
 3年振りに「夜行軍」開催!
 5月31日から6月1日にかけてー父子の夕焼けハイクー第15回「夜行軍」が無事開催されました。無事?というのは夜行軍成否の最大の問題“天候”がクリアできたからです。3年前も降水確率100%の中たいした雨にもあたらず行うことができましたが、今回も数日前から予報が悪く、テレビの天気予報ではどのチャンネルでも「1日雨が降るでしょう。」と言うコメントばかり。しかしネットのピンポイントの予報を見てみると足柄方面は午後から曇りベースのようなので開催を決定。スタッフは朝8時頃雨の中、中野島を出発。東名に乗った頃はザーザー降りとなり、予報は回復傾向といっても少々不安を感じつつ10時前に棚沢キャンプ場に到着。カッパを着て荷物を降ろし始める頃には空が明るくなってきて予報通り雨も上がるも、今度は風が出てきておまけに気温がこの時期としては低く13、4度くらい。テントの設営や車による最終的なコース下見を終え参加者を迎える。12時過ぎからぼちぼち参加者が集まり始める。雨が上がったせいか参加者の表情にも安堵感が見える。駐車場からキャンプ場へは吊り橋を渡ります。これがなかなか揺れて大変。中には半べそをかきながら渡った子もいたようです。


吊り橋を渡りキャンプ場へ向かう参加者親子 いよいよスタート!

  開会式を終え3時15分、21家族の親子およびスタッフ合わせて約70人が予定通りにキャンプ場のファイヤー場からスタート。揺れるつり橋は時間が掛かってしまうので、隣のコンクリートの橋を渡り丹沢湖に向かう県道に出る。歩道がなく道幅が狭い所は警備スタッフの誘導で安全に歩行。左に曲がり大野山の山腹を巻くように緩やかに上り始める。歩き始めは会話も少なくペースもゆっくり目。30分くらい経つと「休憩まだーっ?」という声が聞こえ始める。宮原の集落に出て明るく開けたところで1回目の休憩。夜行軍ではポイントごとにスタンプを用意しています。これがあるのとないのでは大違い。子供達にとってはとても励みになります。

スタートして吊り橋を渡り県道へ出る 休憩ポイントでスタンプを押す子供達 ヤッホー!            
谷向こうに高速道路や町並みが見える  お茶畑の前で 雨が降ってきたのでカッパを着て歩く 

 10分休憩してお茶畑に囲まれた民家の点在する中を少しずつ高度を上げながら上っていくと、谷向こうの景色や東名高速、御殿場線の線路などが見えてきて気分が晴れてきます。第2休憩ポイントを過ぎる頃、なにやらポツポツときました。そのうちしっかり降ってきたのでみんなカッパを着る。これから本格的な登山道に入る手前なので少々心配しましたが、第3休憩ポイントの手前ではもうすっかり止んでいました。この辺りから本格的な登山道、そしてコースのクライマックス、絶景ポイント。幸い雨は完璧に上がり遠く近くウグイスがさえずり始める。登り始めて10分もすると牧草地帯になり視界が開けてきて大井、小田原方面の町並み、箱根の山々が目に飛び込んでくる。天気もどんどん良くなってきて低い雲もとれ、薄日さえ差し始める。高度が上がってくるほどに相模湾や御殿場方面、そして富士山の裾野も姿を見せ始め、みんなから「すごーい!」の声が。

ウグイスの囀りを聞きながら本格的な登り 雲もとれて山並みがきれいに浮き上がる
後方は小田原の町並み、その奥は相模湾 牧草地帯の中をどんどん登って行く

 20分くらい登ったところで何やら懐かしい匂いが....。いたしました、牛達です。大野山は山頂一体が放牧場になっていますが、広範囲なので側で牛が見られるとはかぎりません。今日は本当にラッキーでした。あらかた登ったところに東屋とベンチがある展望休憩所があり、ここで5分休憩。景色を堪能した後いざ山頂へ!

悠々と草を食む牛たち 展望休憩所にて


 山頂へは予定より20分くらい早く6時20分頃着きました。気温は10度くらいといったところ。汗をかきかき登ってきた体にはかなり寒く感じられます。日が長いのでまだ明るい中ですが、ここで夕食をとって40分休憩。中には携帯コンロを持参してラーメンを作って食べている親子や、夕暮れせまる眼下の景色を見ながらおにぎりをほうばる父子など、思い思いの時間を過ごしました。7時を過ぎる頃にはだいぶ暮れてきて街の灯りもちらほら見え始めました。

山頂付近から夕暮れせまる山並み 登頂でーすっ!

父子二人きりで静かな夕食?        

ラーメン煮えたかな?  お腹すいたー!             7時を過ぎて町の灯りが見え始める 

 山頂を後に北側の尾根伝いの道を下りて行きます。途中、30秒ごと間隔を空けて家族単位で歩く区間を設けました。空は真っ暗で何の音も聞こえず、静けさの中親子や友達同士の会話だけが聞こえてくるだけ....。林道を30分弱歩いて左の林の中に入ります。ここは崖があったり、植林帯の迷路のようなところがあったりで、コースの中ではスリリングな所です。列の間隔を空けず、お互い声を掛け合って落ち着いて下りました。林の中から林道に出るまで42分。予定では33分でしたので、かなりゆっくり下りました。

お母さんと歩いた家族も5組いました 夜の山の中をお父さんと歩く


 4つ目のスタンプを押して10分休憩し砂利道を下ります。ここまでくると民家の明かりが見え、川の音も聞こえてきてもうキャンプ場まで40分くらいです。行に通った県道を横切り田んぼの間を縫って歩くとキャンプ場の明かりが見えてきました。時間は9時40分。予定より40分くらい早く着きそうです。吊り橋を渡ってお母さん方の拍手と歓声に迎えられて9時55分にゴール!例年の夜行軍のゴールに比べると今年はなぜか爽やかな気分。たぶんいつもはもっと暑くて疲れてヘロヘロになっていたからだと思います。今年のコースはものすごい急登もないし、気温も低かったので大分余裕がありました。とはいえ今年は1年生や幼稚園年長の子も2人いたので、小さい子達にとっては大変だったと思うし、本当によくがんばったと思います。初参加の方々、また何回目かの参加の方々、思いや感想はそれぞれ異なると思いますが、みんな一応に満ち足りた表情でした。

林の中をぬけ林道に出た所で4つ目のスタンプ さぁ、ゴールまでもう一息!
キャンプ場へ向かう直前の吊り橋 スタッフとお母さん方に迎えられゴール!


 「村人の会」松本村長さんの乾杯の音頭で夜食会。炊き出しのお母さん方、女性スタッフに作って頂いた夜食はカレー、焼きそば、野菜のスティックなどなど....。。お酒を手にもうちょっとゆっくりしたい方々はそのままに、11時半ころに一旦食事を終え就寝。最後まで盛り上がっていたスタッフやお父さん方が休んだのは1時半くらいでした。翌朝は6時前に起床。天気は快晴。男性スタッフは火起こし、お母さん方と女性スタッフは朝食準備。メニューは焼きおにぎり、野菜が入っている目玉焼きにお味噌汁など。朝食ができるまで手の空いている人たちは、キャンプ場の上にある「ぼうずくりの滝」を見にいきました。朝食を食べ、子供たちは食後にマシュマロ焼きを頂きご馳走様。いつもは少なからず残ってしまう食べ物も今日は完食でした!
 朝食を終えて全員で片付け。テント、鍋、かまどなど大きい荷物は特別にキャンプ場の軽トラに積んで運んでもらいましたが、その他の手荷物はまたまた吊り橋を渡り駐車場までお父さん方に運んで頂きました。10時前に閉会式、記念撮影をして10時15分に解散。閉会式では次回も是非参加したいという声が多かったので我々スタッフも嬉しい限りでした。

お父さんと一緒に火起こし 遊んでるのではありません。味噌こねてます
ぼうずくりの滝 みんな一緒に1+1=2!

「夜行軍」は学校や諸団体でたまに行われているのを見聞きしますが、あすなろのように家族単位で参加できる企画はそんなにないと思います。夜、親子共々山道を踏みしめながらお互いを思い合い感じ合うまたとない時間をこれからも作っていきたいと思います。
−記、夜行軍担当 山本 雄−


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